大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)494 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人伊藤清の上告趣意について。

所論第一点は、犯意その他について原判決の事実誤認を、同第二点は、原判示に

副わない独自の事実見解に基く法律適用の誤りを、同第三点は、量刑不当を夫々主

張するものと解される。されば、いずれも刑訴四〇五条に定める上告理由に当らな

い。

弁護人鈴木義男、同河野太郎の上告趣意第一点について。

しかし、原判決は、被告人が本件恐喝行為を権利の返行使又は詐欺賭博による給

付の還を求めるためにしたとは認定していない。従つて、原判決は、何等所論判例

と相反する判断をしていない。所論は、それ故に採用できない。

同第二点、第三点について。

所論は、原判決の認定した動機又は犯意に関する事実誤認の主張であるから、刑

訴四〇五条に当らないし、また記録を精査しても同四一一条三号を適用すべきもの

とも認められない、

同第四点について。

所論は、量刑不当の主張であるから、刑訴四〇五条に当らないし、また記録を精

査しても同四一一条を適用すべきものとも思われない。

同第五点について。

しかし、刑訴施行法一三条、旧刑訴法事件の控訴審等の特例に関する規則八条に

よれば、裁判所は、有罪の言渡をするに当り証拠により罪となるべき事実を認めた

理由を説明し法令の適用を示すには、証拠の標目及び法令を掲げれば足りるもので

あるから、原判決には所論の違法はない。(所論大審院の判例は、すべて旧刑訴に

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関するもので本件には適切でない。)

よつて、刑訴施行法三条の二、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で

主文のとおり判決する。

昭和二六年八月九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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